指先水墨画展4日目 川渕大成さん
個展最終日、川渕大成さんが見えられました。
川渕さんは、高校一年の時、ビジュアルスノウという目の難病を患ったのですが、高畑さんの富山県民会館で開催された個展をご覧になられたとき、たとえ目の都合が悪くても描くことができる、ということを知り、絵の道に進むことを決意されました。
川渕さんは現在、医学関係の勉強のするため、茨城の大学に通っていらっしゃいます。昨日、東京の国立新美術館で開催された第101回二科展デザイン部授賞式に出席され、昨晩久々に実家の高岡に戻られました。
早速、会場で高畑さんに準入選のご報告です。
我が子のようにかわいがっておられる川渕さんの受賞に高畑さんもお喜びのご様子でした。来月共同出展される「坂のまちアートin やつお 2016」のプロフィール受付が終わった後、今回の二科展受賞がわかったので、高畑さん自ら慌てて事務局にプロフィール追加のお願いをされたそうです。
会場では多くの方に二科展や茨城での活動のご様子をお話されました。
来月八尾で開催される「坂のまちアートin やつお 2016」では、高畑宏さん、川渕大成さんのお二人で、共同出展されます。
大沢野文化会館での指先水墨画展3日目
高畑宏さんの指先水墨画展3日目はパステル画の実演となりました。
実演でパステル画に挑戦されるのは初めての試み。
4日間の個展で期間が長いために可能となりました。
といっても、黄斑変性症により色の識別がつきにくい高畑さんにとって色選びも大変なのです。
背景が仕上がった後は、指先で樹木を描かれます。
写真手前にあるカワセミの絵が個展初日と二日目で描かれた絵。紙が大きかった上に、多くの方とお話されたため、二日間かかってしまったそうです。
実演の際には、多くの方が質問されます。
なぜ指先で描いておられるの?
目はどれくらい見えるの?
それらに対し、高畑さんは丁寧にお答えされます。地元大沢野に恩を返したいから。そして、わざわざ遠くから見にこられた方に楽しんでいただきたい、という想いから。
さて今回の個展ではロビー横に別展示もあります。
昔の方々の話を元に明治の頃の大沢野を様子を描いた想像画。
そして大沢野の鳥瞰図です。高畑さんは、この絵を描いた後に目の調子が悪くなってきた、とおっしゃいます。細かい作業だったので目に無理がきたのかもしれません。
これらは大沢野町に寄贈されたもの。個展修了後も来春大沢野文化会館が閉鎖されるまでは、いつでも見ることができます。
川渕大成さんのコーナー
二科展準入選の川渕大成さんは、いよいよ明日会場にいらしゃいます。
そうしているうちに実演はかなり進んできました。
目が悪くならない前にいろいろなものを見た記憶を元に描いていらっしゃるので、指の筆に迷いはないのです。
大沢野文化会館での指先水墨画展の模様が北日本新聞に載りました
昨日より始まった大沢野文化会館での「高畑宏 指先水墨画展」の模様が今朝の北日本新聞に載りました。
新聞では昨年、病いの告知を受けた際に手掛けた「勇虎」が紹介されていました。
今回も個展についてご紹介していきます。
大沢野文化会館入口にある指先水墨画展の看板も高畑さん直筆。
個展では、最近の作品を中心に50点展示されています。
色紙コーナー
工芸作品に形をかえたものなど
現役時代はイラストレーター兼デザイナーとして活躍されていたのですが、その頃の作品も展示してあります。
高畑さんは今回、多くの方とお話できることを楽しみにされていました。
習字の先生とお話される高畑さん。絵は人差し指、文字は中指と使い分けされているそうです。
お話が終えた後はすぐに実演に戻られます。目の障害についで昨年見つかった病いといった絶望を味わったからこそ、個展が開催できる喜びを感じておられるのでしょう。
この一年は薬の副作用による巻き爪やひび割れに悩まされる時期でもありました。紙に指をついたり、墨を手につけただけで激痛が走った、とおっしゃいます。
そんな中でも、地元大沢野で少しでも多くの方に、絵と生きざまを見てほしい、そんな思いで描き続けられたそうです。
大沢野文化会館 指先水墨画展
大沢野文化会館での個展が始まりました。
この日を祝うかのような青空が広がりました。
個展会場の会館ロビーでは指先で描かれた絵画が約50点飾られています。
高畑さんはお客様とお話されながら、合間を見て実演されました。
地元大沢野で初めての個展のため、力が入ります。
北日本新聞で紹介された作品。椿に自分自身を投影させたこの作品では
雪つばき まだ生きたいと 耐えて咲く
という句が添えられています。
個展では、高畑さんに刺激を受け絵の道に進んだ川渕大成さんの作品も飾ってあります。
二科展準入選の作品を飾る予定にしていたのですが残念ながら間に合いませんでした。川渕さんは週末の二科展授賞式を終えた後帰省予定。個展最終日には会場にいらっしゃるそうです。
鯉の絵は昨年の坂のまちアートin八尾で描いた作品です。地元での開催を迎えることができ、大満足のご様子でした。
個展開催中、毎日、一つの作品を指で描き上げる、とおっしゃっておられました。毎日、違う高畑さんを楽しむことができる個展となりそうです。
二科展準入選の川渕大成さんも出展
高畑さんの個展が、いよいよ明日より始まります。今回の個展では、ビジュアルスノウという目の難病を患っておられる川渕大成さんも途中から参加されます。
川渕大成さん
高校1年の3月に目の難病を患うが、目の障害を抱えつつ創作活動に立ち向う高畑宏氏から、人生経験に加え、描くことの楽しさ、生きることの厳しさを教わり、絵の道に進むことを決意する。 現在は、県外の大学に通いながら絵を描き続けている。
川渕さんは二科展で準入選されたのですが、表彰式が今回の個展と重なってしまっため、東京での式を終えてから帰省し、個展に合流されるそうです。
おかげさまで、準入選でした…!
— 川渕 大成 (@tsuru720) 2016年8月30日
■第101回 二科展
◆会期: 2016 8月31日(水)~9月12日(月)
10:00~18:00
◆会場: 六本木・国立新美術館 pic.twitter.com/pS5Noahxv8
(川渕さんのtwittterより)
わが子のように可愛がっておられただけに、川渕さんとの再会を楽しみにしておられます。心あたたまる会となりそうです。
高畑宏さん 北日本新聞に病・障害を乗り越え個展を開催される記事が載る
8/27付北日本新聞朝刊に、指先水墨画家 高畑宏さんの記事が掲載されました。
記事では黄斑変性症という目の障害や現在治療されている病のことが紹介され、治療による副作用と格闘されている今の姿が書かれています。
今回、地元大沢野地区で初めて本格的な個展となるのですが、突然の病に加え、大沢野文化会館が閉館することで開催することを決めた、と。
記事に加え、グイと指を伸ばし大きな作品に臨んでおられる高畑さんの姿をうかがうことができるのですが、実に迫力があります。高畑さんは、今回がおそらく最後の個展になるだろう、とお話されているそうなのですが、個展に対する意気込みが感じられるような写真です。
記事のサブタイトルに「生きざま見てほしい」とあります。絵に加え、高畑さんご自身からもパワーをいただけそうな個展になりそうです。
日時:平成28年9月1日(木)〜4日(日)
午前10時〜午後6時(4日午後5時)
会場:大沢野文化会館ロビー
個展では 実演も予定しています。是非ともお越しください。