指先水墨画 高畑宏

黄斑変性症とつきあいながら指先で描き続ける画家

大沢野文化会館での指先水墨画展3日目

高畑宏さんの指先水墨画展3日目はパステル画の実演となりました。

実演でパステル画に挑戦されるのは初めての試み。

4日間の個展で期間が長いために可能となりました。

 

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といっても、黄斑変性症により色の識別がつきにくい高畑さんにとって色選びも大変なのです。

 

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背景が仕上がった後は、指先で樹木を描かれます。

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写真手前にあるカワセミの絵が個展初日と二日目で描かれた絵。紙が大きかった上に、多くの方とお話されたため、二日間かかってしまったそうです。

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実演の際には、多くの方が質問されます。

 

なぜ指先で描いておられるの?

 

目はどれくらい見えるの?

 

それらに対し、高畑さんは丁寧にお答えされます。地元大沢野に恩を返したいから。そして、わざわざ遠くから見にこられた方に楽しんでいただきたい、という想いから。

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さて今回の個展ではロビー横に別展示もあります。

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昔の方々の話を元に明治の頃の大沢野を様子を描いた想像画。

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そして大沢野の鳥瞰図です。高畑さんは、この絵を描いた後に目の調子が悪くなってきた、とおっしゃいます。細かい作業だったので目に無理がきたのかもしれません。

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これらは大沢野町に寄贈されたもの。個展修了後も来春大沢野文化会館が閉鎖されるまでは、いつでも見ることができます。

 

川渕大成さんのコーナー

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二科展準入選の川渕大成さんは、いよいよ明日会場にいらしゃいます。

 

そうしているうちに実演はかなり進んできました。

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目が悪くならない前にいろいろなものを見た記憶を元に描いていらっしゃるので、指の筆に迷いはないのです。