ぬり絵で充実した老後を過ごされたおかあさま
高畑宏さんのおかあさま キクイさんが今月5日、101歳5ヶ月でお亡くなりになりました。
畑仕事を止められた90歳からはじめられた塗り絵。ご子息の高畑宏さんから配色の助言を受けながら、1,000枚も描かれたそうです。
お別れの式では、塗り絵の一部も飾られました。
市販の本では足りなかったため、宏さんもおかあさまの塗り絵のため下絵を描かれたそうです。
育ててくれたことに感謝の意を込めた作品(2013年4月30日)
年中行事を懐かしんで描かれた作品
宏さんの下絵に色付けされたキクイさん、さぞかし幸せな時を過ごされたことでしょう。
船峅小学校3年生からのプレゼント
先週、船峅小学校3年生にゲストティーチャーとして招かれた高畑さん。
昔の生活を描いた絵をそのまま校内に展示していたのですが、その絵の受け取りに行かれたそうです。
担任の先生からは絵と共に、生徒の皆さんがそれぞれ書いた文集のプレゼントをいただいたそうです。
当日のことに感謝の言葉を加え、絵日記風に書いてくれました。
高畑宏さんへ
先日は、目がふ自由なのに、わざわざ来てくださってありがとうございました。昔の生活と今の瀬且つではぜんぜんちがうんだなって思いました。
私は目がふ自由じゃないのでつらさは分からないけど、高畑さんみたいに絵はじょうずではありません。
絵をもっと好きになれるように絵をたくさんかいてじょうずになりたいです。
高畑さんが帰る際には、子どもたちが絵をわざわざ車まで運び、やさしくしてもらった、とうれしそうでした。
この文章は記念の品であり宝物だ、ともおっしゃっておられました。
船峅小学校でゲストティーチャー
本日、高畑さんは船峅小学校3年生にゲストティーチャーと招かれ、昔の生活についてお話されました。
授業では、ご自身が昔の記憶を元に描いた水彩画を用い、子どもの頃の生活をお話しされました。
子どもたちは、高畑さんの話を真剣に聞いていたそうです。
自宅に保管してあった「わらじ」や「かんじき」も持参したそうで、若い先生も興味深く聞いておられたそうです。
講演の後、生徒の皆さんからいろんな質問が飛び出し、授業時間の45分を大幅に超過したそうです。
黄斑変性症という目の難病を患った後も、努力して絵を描き続けているご自身についても語り、例え困難に直面しても諦めてはダメだ、というお話もされたそうです。
校内では高畑さんを誘導してくれたそうで、やさしい心を持った子どもたちと夢のような時間を過ごすことができて楽しかった、とおっしゃっておられました。
この後も、絵はしばらく校内に飾られるそうです。今週末は参観日ということでご父兄の方にも見ていただく予定にされているそうです。
2017 獅子舞と芸文協の祭典
この春、閉館となる大沢野文化会館で「2017 獅子舞と芸文協の祭典」が開催されました。
大沢野地区の文化活動の拠点がなくなるのは寂しいことです。
今まで活動された多くの方が出品されるので、作品は1点のみ。
高畑さんは「雪つばき」を展示されました。
病いの告知を受けた後に、ご自分の心情を描かれた作品。
治療の際、お世話になった富山県立中央病院にも今回、同じ作品を寄贈されました。
作品の展示は、高畑さんが入院された9階を希望されたそうです。
治療やその副作用は辛いものですが、生き続け輝きたい、という思いが多くの方に伝わるでしょう。
9月の個展では多くの方にお越しくださいました。
こちらの会館での高畑さんの作品展示はこれが最後となります。